関東のレトロパチンコ愛好家の聖地となっているレトロパチンコ・スロット専門ゲームセンター、東京福生のタンポポ。
タンポポは去年(2020年)の夏頃、ネットでエラい話題になっていたので存在だけは知っていましたが、自分のように稼業としてのパチンコを打ってきた者としては「興味はあるけど行くことはないだろうな」という印象だけ残して、記憶のスミっこへと追いやってしまっていました。
福生遠いですしね笑
それが、去年の年末にYouTubeの相方うなぎくんと「YouTubeでもやってみるか」という話が固まったときに、「とりあえず福生行ってみる?」となりまして。
なんせ腰の重い2人なので、とりあえず1日捨てて、素材を撮れるだけ撮って、まずは引き戻せないところまでいこう。というのが一番の目的でしたが、これがタンポポ、、素晴らしいお店でして、、
レトロに触れて、色々考えさせられたりもしました。。
Contents
ゲームセンタータンポポ
ゲームセンタータンポポは福生にあるレトロパチンコ専門のゲームセンターで
外観からしてエグい笑
店内もこじんまりとしていて
店内もエグいです笑
まさに在りし日のパチンコ屋。
初めて行った日は13時頃着いて、パチンコの動画を撮るということ自体に慣れてないのもありましたが、雰囲気に圧倒されてしまい、夕方にはグッタリ疲れてしまって撤収となりました。マジで圧倒されます、、
それから今年になって2回行ってるわけですが、ホントTHE・昭和。古き良きパチンコがそこにはあって、素晴らしいお店なのです。店内設備やマイクパフォーマンス、店員さんの制服。諸々レトロの再現にこだわっていて、スロットもスロゲーセンにありがちな全6ではないし、パチンコも日によって釘を叩いている徹底ぶり。
台選びの楽しさまで再現しているのです。動画を撮りに行ってる身としてはガバガバのほうがありがたいんですけどね笑
で、上の画像だと店内はガラガラな感じですが、これは閉店間際に撮ったからであって、日中は地元のジジババ、おっさんを中心に、遠征組も含めてかなり賑わってます。稼働率50%とは言えないかもですが、平日の日中でも30%は埋まってる感じです。おそらく土日はもう少し上がっているのでしょう。
営業形態は
営業時間-10:00~20:00
1,000円:1時間
2,000円:2時間
3,000円:終日打ち放題
これが安いか高いかはそれぞれの価値観によりますが、客は入ってます。ヘタしたら実店舗より入ってます。地元の爺さん同士、店員さんと盛り上がったりしながら、わいわい楽しそうに打ってるのです。
少なくともスマホ片手につまらなそう〜に打ってる客は1人も居ません。。
お金が増える可能性はゼロなのに、実際のパチンコ屋よりパチンコ屋っぽいのです。
レトロパチンコの魅力
このブログでYouTubeの宣伝をするつもりはそんなないですが、2機種だけ見てほしいのがありまして。。
▼ゼロタイガー
ひとつはゼロタイガー。ハネモノの元祖と言われる機種で、1981年。昭和56年でこの完成度ですよ。昭和56年って自分が小学校に入ったかくらい。あのときあそこにあったパチンコ屋にこんなおもろい遊びがあったのか...と思うとゾワゾワっとしてしまいます、、
今の台のように、ヘソ入賞時に終わった抽選結果を数分後にドカンドカンドカンドカンブンブンブンブンドゥイ〜ンドゥイ〜ンパンパンパンパンで当たりを表示。当たりを表示してからもどうのこうのと祝福の嵐、、
なんてことはなく、V入ったらハネ開けまっせ。これだけ。継続してももっかい開けまっせ。これだけ。祝福してくれる気なんて皆無なのです笑
▼キングスター
もうひとつがキングスター。田山プロのパチプロ日記で名前だけ見たことあるけど、、な機種で、これも80年代初期の1982年=昭和57年。
キングスターは役物の画像も見たことなかったので、ホント感激でした。ゼロタイガーよりさらに質実剛健な感じで、当たればハネが開き、継続してもファンファーレもない。
これつまり、ギミックが少なければ少ないほど玉の動きによる一喜一憂の占める割合が増すということで、これすなわちパチンコの魅力の最も大きな、パチンコにしかなし得ない魅力であり、だからレトロパチンコはもっともパチンコらしくあり、それこそがレトロの魅力=パチンコの魅力なのかな、と再確認したわけです。
今のパチンコはゲームの魅力に近く、パチンコである必要が薄れているというか。。
そこからのパチンコの進化は凄まじく、数年後にはV入賞にファンファーレが付き、大当り中に貯留が。この辺は革命児ビッグシューターですかね〜
そして麻雀物語で液晶が付き、CRで確変が付き、今や天井が付き...
すっ飛ばして見てもすごい進化ですね。。
現代パチンコとの違い

なら現代パチンコがダメなのかというと、決してそんなことはなく、自分は今のパチンコも十分好きです。
自分はおっさんですが、一応音楽家なもので、時代の最先端とまではいわなくても時代に合わせて生きていかないと仕方ない稼業なのです。だから懐古主義ではないですし、「昔は良かったおじさん」にだけはならないように生きてきました。
なので、現代パチンコは嫌いではないけど、今のパチンコが煮詰まってしまった状態なのは間違いないでしょう。もうカラッカラな状態に見えます。
演出・コンテンツ・スペック、すべて出尽くしたかの様相で、筐体いじりくらいしか話題に上がらない新台は、それを作った人のクリエイターとしての誇りを疑ってしまうレベルで煮詰まっています。
ゼロタイガーやキングスターを作った人の情熱と、最近の筐体いじりに期待してるようなアホクリエイターの情熱と、等価でしょうか?絶対そんなことないと思います。
少なくともゼロタイガーやキングスターは、こうやって40年後にも語られる素晴らしい台です。
40年後の2061年。「アリアの筐体、データカウンタが見にくいっていじられてたよな笑」と話題にする人が居るでしょうか?
居ないですよね〜
100%居ないと思います。。
と言ってもそれは音楽と同じで、100年前のロバートジョンソン、50年前のビートルズ。ジミヘン、ニルバーナ。ずっと語られる伝説のアーティスト・曲はあるだろうけど、今の曲の中で100年後に生きてる曲があるのかというと...
と同じで、乱発しすぎてる故に、だとは思うんですよね。
スロットは4号機以前。3号機までは「1メーカー2機種まで」というしばりがありました。今の乱発ラッシュがパチンコをどんどん煮詰めている原因のひとつであることは間違いないので、出がらしになりきる前に考えてほしいですね〜
あともうひとつ、レトロと現代パチンコの大きな違いがあると思うのが、データの開示。これは昔と違う大きな点だと思います。
データの開示がなかったから「タバコの吸い殻が多い台=粘る根拠があった良い台だろう」というオカルトや、貯金方式の裏物ではリールからホッパーを覗き込みコインの量をチェックするハイエナが出てきたりしたのです。
なんにしてもデジパチは簡単すぎる。通常回転をトータル確率で割ればその台のおおよその値段が出るって欠陥品以外の何物でもありません。それでも昔は回転数なんて表示されてなかったし、出玉の表示なんて考えられませんでした。台自体に回転数を表示なんて、メーカー自ら終焉への加速を促してるとしか...
遊タイムがあったとしても、データカウンタがなかったり、台自体に表示されてなかったりすると、それはそれでまたコクのあるゲーム性になると思うのですが。スロットなんてその最たるものですね。
乱発規制と、データ開示規制が入れば、パチンコもまだマシな方向へ向かうのかな〜
とか思ったり思わなかったり。。
まとめ
懐古主義に走るつもりは毛頭ありませんし、今はホントいい時代だと思うので現代パチンコの悪口を書いているつもりはないのです。しかし煮詰まっているのは間違いありません。
昔は良かったとかも思いませんが、ことパチンコに関しては、パチンコがパチンコらしく、パチンコの魅力を発揮できてたのはさすがにレトロ>現代となってしまうのかなと思いますね〜
便利になったことは良いこと以外の何物でもありませんが、パチンコは不便なほうが楽しい&入り込む余地に差別化ができやすい。
とか諸々考えさせられる福生タンポポでした。。。
最後にこれは完全に宣伝ですが、27万再生いった動画。レトロの魅力が詰まってるので是非見てほしいです笑


